【身近な物理現象】小数で割るのが苦手なら分数で割ればいいじゃない

SI単位を使おうということになったので、中学の理科で、力の単位がg重、kg重からN(ニュートン)に、圧力の単位がg重/cm2(もしくはkg重/m2)からPa(パスカル)に変わったのが平成14年です。g重、kg重に関しての説明はこちらの===余談ですが===をどうぞ。¥

平成14年はちょうど平成10年度改訂の学習指導要領が施行された時でもあります。内容がバシバシ削減され、教科書が薄っぺらくなった中での、感覚的にわかりにくい新しい単位の登場ということで、「その上にこれかよ!(怒)」感あふれる登場となってしまいました。

1m2あたりに1Nの力がかかっていると、圧力が1Paとなりますが。ところが生徒の身近な事例を考えると、1m2という単位は広すぎるのです。

たとえば、圧力の計算の例として教科書に出ているケースは
・面積が400cmで、質量が400gの教科書
・靴の裏の面積が両足で400cmで50kgのヒト
・4cmの靴のつま先で立つ45kgのバレリーナ
・4本足(1本の足の裏の面積が1000cm)で3000kgのソウが立っている。
・300kgある3本足のグランドピアノの足のもとにそれぞれ200cmの板を置く
などと1m2、つまり10000cm2よりけた違いに小さいものが多いです。

では、次の例題で考えてみましょう

面積が500cmで、質量が600gの教科書を机の上に置いたとき、机にかかる圧力の大きさを求めなさい。



g重/cmを単位で答えるならば
600g重÷500cm=1.2g重/cmで終わります(これでも苦手な生徒も多い)。


ニュートン、パスカルのようなSI単位を使うとこうなります。

1.600gをニュートン単位に直す
600gは6Nとなります。
ちなみに600g=6Nと書いてはいません。
米粒が100粒で1円の価値があるとしても、 100粒=1円 と書くと違和感があるよね。
そもそも「粒」は米そのものの量を表した単位だし、円はお金(価値)の単位だもの。
このあたりの話は以前もこのブログで扱ったので、今回はこれ以上はふれません。

2.面積をmになおす。
(1) 1mは100cm です。
これはわかる。

(2) 1mは何cmか。
」の意味が分からなくて、中1でも下手すると1mは100cmと答えることがあります。(小学校の算数でやっていますが)

そんな時はこんな図をかいて説明します。(※中学校1年生の理科の授業です)
2336-1.jpg

(3) では、500cmは何mか。
0.5m、0.05m、0.005m、0.0005m位取りのミス、あるある。

3.力を面積で割る。
面積が0.05mみたいな1より小さい小数なので、割り算の段階で桁を間違えることもあります。その結果、正解の10倍、100倍、10分の1、100分の1などの解答が発生します。しかも単位がパスカルという身近な、直感的にわかる単位ではないので、桁を間違えてもおかしいことに気づきにくいのです。

例えば算数の文章題で「みかん1個はいくらでしょう」という問題で答えが5000円とかなったら「千疋屋かっ!どんだけ高級なんだ!」という突っ込みとともに、計算をし直すでしょう。

でもパスカルが単位の場合50Paだろうが5000Paだろうが500000Paだろうが、あんまり気にしないというか、よくわからないのでスルーしてしまいますよね。ちなみに、45kgのバレリーナが4cmの靴のつま先で立つとそのつま先にかかる圧力は11250000Paというとんでもない値になり、面積が小さいと極端にでかくなる、すげーだろー、ということも学習します。




ということで、面積が小さいために位取りを間違いやすくなってしまうのが現状です。これを正面から突破するには、小学校の算数、特に小数の計算を練習することです。
しかし、ここでやっているのは、小学校の算数ではなく、中学校1年生の理科です。ただでさえ「中1は教科書が終わらない」とよく言われているのに、あまりこんなところに時間をかけていては、きっと地学にしわ寄せが来ます(笑)。

そこでの緊急対応策としては、本来理科では扱わないはずの分数を使うこと。
1m=10000cmなので、1cm=1/10000mですね。

そうすると、例題の500cmは500/10000mとなります。ここでは約分も不要。やるとしても分子分母で同じ数だけ0を消す程度で十分です。

次に割り算をすると、6N÷(500/10000) mですが、分数の割り算は分母と分子をひっくりかえして掛け算にするという、これまたなぜと聞かれると理由が説明できなくて困るけど、とりあえずそのように従えば正解が出る方法を使えば、
6N×10000/(500m)となり、6万÷500、600÷5と120Paという答えが出てきます。
2336-2.jpg
ここで注目したいのは一度も小数が出てきていないこと。
有効数字とかどうするの?という問題もありますが、とりあえず、小数を回避することで位取りのミスはこれでかなり防げるのも事実だったりします。


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